【教案】会話に挑戦!中級前期からの日本語ロールプレイ 第17課(ゴミの出し方を注意されて謝る)

会話に挑戦!中級前期からの日本語ロールプレイ

【教案】会話に挑戦!中級前期からの日本語ロールプレイ 第17課(ゴミの出し方を注意されて謝る)

使用する教材

当ブログでも書籍紹介しているので、興味がある方はこちらへ。

「謝る」に関するロールプレイがある教材

『中級カルテットⅠ』の第6課、「話す」パートで「言い訳」というテーマのロールプレイがあります。こちらも「ゴミの分別」が扱われています。

こちらの教科書では、フォーマルな会話とカジュアルな会話が取り扱われているんですが、授業では主にフォーマルな言い方に焦点が置かれているので、カジュアルな会話に難しさを感じる学習者が圧倒的に多いです。

授業の流れ

1. 目的(Can – do)の提示

この課の活動の目的を確認します。この課では以下2点が学習の目標です。

1. 注意されたとき上手に謝ることができる。
2. ごみの分別やごみの出し方などの日本の生活習慣を知り、地域でトラブルを起こさず、快適に暮らせる。

ただ学習者に読むだけで終わらせるのではなく、実生活の中で注意された経験がないかどうか、そしてそのときにどのように謝ったのかなどに触れておきましょう。

【実際の例】

・授業にたびたび遅刻する
・宿題を忘れる
・騒音(深夜遅くまで友達と騒いだ、深夜に洗濯機を使ったなど)

ここでしっかりと、今日できるようになること(学習目標)が何かを説明しておくと、ゴールが明確になり学習者も授業に取り組みやすくなります。

2. ウォームアップ

ロールプレイへの動機づけや雰囲気作りをするために、テーマに沿った質問をします。こちらの教科書では、ゴミの分別がテーマとして取り扱われているので、自国と日本のゴミの出し方の相違点分別を間違えた際に注意されたことがあるかどうか、そしてその時にどう答えたかという質問が用意されています。

ウォームアップでは、実際にゴミをA)可燃ごみ、B)不燃ごみ、C)資源ごみ、D)粗大ごみに分けるタスクもあります。これ、ゴミの分別がない国の学習者さんだと、かなり時間がかかったりします(苦笑)

ロシアのゴミの分別事情

ロシアのゴミ分別事情ですが、まず分別という概念がほぼありません。最近はモスクワなどの大都市でリサイクルが行われるようになってきているようですが(商業施設に回収ボックスがあるそうです)、まだまだ市民の間では一般的ではない気がします。私が住んでいるリャザンにも、大型スーパーへ行くとペットボトルの回収ボックスが用意されていたりしますが、一体何人がそれを利用しているかは…謎です。

ちなみに、写真は私が住んでいる地域のゴミステーションですが、どう思いますか?

スーパーのレジ袋やごみ袋にゴミを入れ、毎日ゴミステーションに捨てに行くんですが、そのまま生ゴミが捨てられていたりします。家具や便器などもそのまま置かれていたりもしますが、まだ使えそうなものは気が付くと誰かが持って行ってる場合もあるんですが、「これがロシアのリサイクルです」と自虐っぽく話していた学習者がいました。

国によってはリサイクルが一般的ではないところもあるので、日本へ行ったことのない学習者さんだと分別の細かさにかなり驚きます。

3. 自分の力だけでロールプレイに挑戦

グループレッスンであれば、ペアに分かれてもらいます。「A」と「B」のロールプレイをそれぞれに渡し(事前に教科書のロールカードを用意しておく)、お互い見せあわないように言います(インフォメーションギャップ)。内容(役割、状況、すること)が確認できたら、ペアでロールプレイをしてもらいます。このとき教師はあくまでサポート役なので、答えを教えたりはしません。

ペアで練習が終わったら、みんなの前で発表してもらいます。

発表者以外の学習者はただ聞くだけではなく、自分のロールプレイとの相違点についてを考えてもらいましょう。また、自分の言いたいことがどれぐらい話せたのかも聞きます。

個人レッスンであれば、先生と生徒でロールプレイをします。

慣れていないと「なんて言えばいいのかな…」「あれ?どの文型を使えばいいんだろう…」など困る学習者さんもいると思いますが、ヒントや答えは教えないこと!!

ここで大切なのは学習者の「気づき」なので、「できないこと」に「気づく」ことも大切な学習プロセスです。

学習者の例(自力で課題をやってもらってます)

準備中

4. モデル会話や場面ごとに必要な語彙・表現の確認

用意されているモデル会話の確認方法は学習者のレベルに応じて難易度をかえましょう。

1. CDを聞きながら、空欄を埋める(ディクテーション)。
→オーソドックスな方法です。

1. 空欄にどんな言葉が入るのか予測してから、モデル会話を聞かせ空欄を埋める。
→自分で考え空欄を埋め、答え合わせをする方法。少し難しい。

2. 会話例のスクリプトを見ないで、会話の流れと出てくる文型やキーワードに注意しながらCDを聞いてもらう。
→学習者のレベルによっては、このやり方が効果的。

ここで大切なのは、自分の力だけでロールプレイをしたあとにすぐ聞かせること。自分のロールプレイと会話例の何が違うのか。会話の流れはどうか。大切な文型やキーワードはあるかどうかなど、どこに注意するのかしっかり学習者に伝えてからモデル会話を聞かせてください。ただ聞いて答えを確認するだけでは、何も頭に残りません。

会話例を確認する際、会話の流れに焦点を置くようにします。

「謝る」場合の会話の流れは以下のとおり

1. 注意される1(例:今日は段ボールは資源ごみなので、燃えるごみに出せませんよ!)
2. 謝罪と事情の説明1(例:どうもすみませんでした。段ボールは燃えるごみだとばかり思っていたものですから…。)
3. 注意される2(例:ちゃんと分別してくれないと困りますよ。)
4. 謝罪と事情の説明2(例:本当にすみません。この地域のごみの分別についてよく知らなかったものですから。
5. 謝罪3:ご迷惑をおかけしました。よかったら教えていただけませんか。
6. 会話を終える(例:いろいろありがとうございます)

言い訳の表現として「〇〇ものですから」が出て来ていますが、ロシア語圏の学習者さんから出てくることはほとんどありませんが、丁寧に事情を説明する際によく使われる表現ですよね。

5. 再度ロールプレイに挑戦

課の最後に5つのロールプレイがあるので、ペアで練習⇒発表してもらいます。

5つのロールプレイですが、予めモデル会話を用意しておきましょう。ロールプレイをするだけだと、学習者が復習するための資料が手元に残らなくなってしまいます。

③ 隣の住人に夜遅くまで大きな音楽が聞こえて、うるさいと言われた。

【モデル会話1】

住人(トントン)
リーザ:はーい。(ドアを開ける)
住人:あのう、夜分申し訳ありません。隣に住んでいるなんですが…。
リーザ:はい、何でしょうか。
住人:ずいぶんにぎやかなようですけど、今日は何かあるんでしょうか。
リーザ:はい、実は送別会をしているんです。
住人:そうなんですね。あのう、楽しんでいるところ申し訳ないんですが、音楽の音量を少し下げてもらえないでしょうか。明日はちょっと朝早いもので。
リーザ:そんなに音がうるさかったですか?申し訳ありませんでした。
住人:明日お休みだったら、多少は我慢するんですが、明日はちょっと寝坊するわけにはいかない大事な用事があるので。それじゃ、すみませんが、よろしくお願いします。
リーザ:わかりました。ご迷惑をおかけしました。

【モデル会話2】

住人(トントン)
リーザ:はーい。(ドアを開ける)
住人:あのう、隣に住んでいるなんですけど。
リーザ:はい、何でしょうか。
住人:今何時だと思ってるの?もう23時だよ。
リーザ:え、あ…うるさかったですか?
住人:困るよ、明日も朝早いんだから…。
リーザ:すみませんでした。
住人:ここ22時過ぎはなるべく大きな音は出さないようにって張り紙が貼ってあるんだけど、見た?
リーザ:いえ、実は最近引っ越してきたばかりで…。
住人:1階のエントランスに張り紙があるから、しっかり確認しておいてよ。次また同じようなことがあったら、管理人さんに連絡させてもらうから。
リーザ:本当にご迷惑をおかけしました。今後このようなことがないように、気を付けます。
住人:お願いね。それじゃ、失礼するよ。

今回のテーマは「謝る」なんですが、「隣に住んでいる者」という言い方にも注意してください。住人役をする学習者さんで、自分の名前を名乗ることが多いんですが、知り合いや友達になるわけではないので、ここでは適切ではありません。

隣に住んでいる「者」?「人」?それとも「方」?

1. あのう、隣に住んでいるなんですが。
2. 隣のが夜うるさくて眠れない。

者(自分)<人<方

「者」「人」「方」は、状況や相手への経緯の度合いによって使い分けられます。最も一般的なのが「人」、自分や自分側の人を表すのが「者」、相手や第三者へ経緯を払う言い方が「方」です。

1. うちの会社の(  )がそちらに参りますので。
2. 知らない(  )に話しかけられた。
3. 親戚の(  )が、いつもお世話になっています。
4. よその大学の(  )が、うちの大学に勉強に来ている。
5. 担当の(  )から折り返しお電話いたします。
6. 初めて起こしになる(  )はこちらの受け付けへどうぞ。
7. 2名でお待ちの(  )、お席へご案内いたします。
8. 私は怪しい(  )ではありませんのでご安心ください。

これ、使い分けができていない学習者さん多い気がします。あと、「方」の読み方を「ほう」と読んだり。

まとめ

いかがでしか?今日は、『会話に挑戦!中級前期からの日本語ロールプレイ』の「謝る」という課について取り扱いました。現在私はオンラインでのプライベートレッスンを中心に日本語を教えているんですが、会話の練習ではよく『会話に挑戦!中級前期からの日本語ロールプレイ』と『まるごと』を交互にやることが多いです。会話の授業を考える際におすすめは『中級カルテット』の各課にある「話す」のパート。こちらもロールプレイが中心でとても役に立ちます。

 

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