【教案】会話に挑戦!中級前期からの日本語ロールプレイ 第13課(依頼)

会話に挑戦!中級前期からの日本語ロールプレイ

【教案】会話に挑戦!中級前期からの日本語ロールプレイ 第13課(依頼)

使用する教材

当ブログでも書籍紹介しているので、興味がある方はこちらへ。

「依頼」に関するロールプレイがある教材


第2課に「依頼」の流れがわかるフローチャート、ロールプレイが4つあります。


第2課に「先生へのお願い」というテーマを取り扱っています。

どちらもとても参考になるので、おすすめです。

「依頼」のロールプレイの授業例

初級を教える際、私は『みんなの日本語』か『げんき』を使っているんですが、『みんなの日本語』は第41課で「~てくださいませんか」、『げんき』は第16課で『~ていただけませんか』を扱うので、文型導入・練習が終わった後にこちらの教科書を使って依頼のロールプレイしています。

文法積み立て型のみん日の弱点は会話の練習が少ないこと。こちらの『会話に挑戦!中級前期からの日本語ロールプレイ』をうまく併用すれば、補うことができます。

授業の流れ

1. 目的(Can – do)の提示

この課の活動の目的を確認します。この課では先生や友達など身近な人にお願いすることができるようになることが目標です。ここでしっかりと、今日できるようになること(学習目標)が何かを説明しておくと、ゴールが明確になり学習者も授業に取り組みやすくなります。

2. ウォームアップ

ロールプレイへの動機づけや雰囲気作りをするために、テーマに沿った質問をします。例えば、日本で生活する際に困ることや最近困ったことについて考えてもらうと、意外と依頼をする場面が多いことに気がついてもらえるので、この課を学習する重要性がわかります。

以下は実際に学習者から上がった回答例です。

日本で生活する際に困ること
・ゴミの分別
・スマフォやインターネットの契約
・電車の切符の買い方や電車の乗り方
・履歴書の書き方(日本でアルバイトをする場合)
・銀行口座の開設方法
・言葉の壁
・トイレの利用方法(ボタンがありすぎてわからない)
などなど

日本で生活するとなると、結構困ることってたくさんありますよね。

私自身、ロシアに渡った当初銀行口座開設、スマフォの契約、公共の交通機関利用方法や公共トイレの利用方法(ロシアは便座がない!!トイレットペーパーは流すの厳禁!!)などでかなり困った経験があるので、自身の経験を話すのもありです。

3. 自分の力だけでロールプレイに挑戦

グループレッスンであれば、ペアに分かれてもらいます。「A」と「B」のロールプレイをそれぞれに渡し(事前に教科書のロールカードを用意しておく)、お互い見せあわないように言います(インフォメーションギャップ)。内容(役割、状況、すること)が確認できたら、ペアでロールプレイをしてもらいます。このとき教師はあくまでサポート役なので、答えを教えたりはしません。

ペアで練習が終わったら、みんなの前で発表してもらいます。

発表者以外の学習者はただ聞くだけではなく、自分のロールプレイと何が違うのかを考えてもらいましょう。また、自分の言いたいことがどれぐらい話せたのかも聞きます。

ここで大切なのは学習者の「気づき」です。

学習者の中には「これぐらいわかるし」とか「なんでこんなテーマなの?もっと難しい文法勉強したいのに」な~んて、授業開始後すぐにモチベーションが下がる人もいるんですが、こうやって実際にロールプレイをやらせてみると、依頼するときの文型がわからなかったり、理由の「から」と「ので」の使い分けができていなかったり、会話の流れを把握していなかったり…と学習者自身が何がわかっていないのか気づくことができるんですよね。

「気づき」って本当に大切です。

4. 会話例や場面ごとに必要な語彙・表現を紹介する

次にロールプレイの会話例を確認します。確認の仕方ですが、学習者のレベルに応じて以下の3つのやり方が考えられます。

1. 会話の空欄にどんな言葉が入るのか予測しながら記入させる。
2. 会話例を見ないで、まずはCDを聞いてもらう。
3. CDを聞きながら、空欄を埋める(ディクテーション)。

会話例を確認する際、会話の流れをしっかり頭に入れてもらうことが大切です。

依頼であれば、話しかけ⇒状況説明(実は…んです)⇒依頼⇒会話を終えるの順ですね。この会話の流れを確認することが、実は大切で、時間に余裕があれば、学習者の国ではどういう会話の流れで依頼をするのかも話し合ってもいいと思います。

会話例を確認したら、依頼で使われる文型・表現の確認と練習問題があるので、そちらをやります。

5. 再度ロールプレイに挑戦

課の最後に5つのロールプレイがあるので、ペアで練習⇒発表してもらいます。

5つのロールプレイですが、教師側が予め会話例を用意しておき、最後にそれを一緒に確認すると定着がよくなります。

ロールプレイをして終わりだと、学習者の手元には何も残らなくなってしまうので、会話例はできる限り用意してあげましょう。

こちらはこの課の最後にあるロールプレイの①と③の会話例です。

【①の会話例】

オレグ:大家さん、今ちょっとよろしいでしょうか
大家:あら、オレグさん。何ですか。
オレグ:家賃の支払いについて少し相談があるんですが…。
大家:はい。
オレグ:実は今月アルバイト代の振り込みが遅れているんですそれで、大変申し訳ないんですが、支払いを少し待っていただけませんか
大家:わかりました。アルバイト代はいつごろ振り込まれる予定なんですか。
オレグ:来週中には振り込まれるそうなので、振り込まれたらすぐに支払います。
大家:そうですか。大変ですね。それじゃ、アルバイト代が振り込まれたら、なるべく早めにお願いしますね。
オレグ:はい。ご迷惑をおかけしますが、どうぞよろしくお願いします

【③の会話例】

オレグ:高橋先生、今ちょっとよろしいでしょうか
高橋:はい、何ですか。
オレグ:今日の面接についてなんですが…。
高橋:17時から練習することになっていましたね。
オレグ:実は今少し喉が痛いんですそれで、大変申し訳ないんですが、練習を今日から明日に変更していただけませんか
高橋:喉が痛いんじゃ、仕方がないですね。明日17時からでもよろしいでしょうか。
オレグ:はい、もちろんです!お手数おかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします

ロールプレイのテーマ

私が授業で考えたロールプレイをいくつかご紹介します。

【会話例】

ナスチャ:高橋先生、今ちょっとよろしいでしょうか
高橋:はい、何ですか。
ナスチャ:実は、最近日本の電子書籍サイトでよさそうな日本語の教科書を見つけたんで
高橋:そうなんですか。
ナスチャ:自分で勉強するために買おうと思ったんですが、今ロシアのカードで決済ができないんです。
高橋:あ、確かにそうですね…。
ナスチャ:それで、大変申し訳ないんですが、代わりに購入していただけないでしょうか。もちろん、代金はお支払いします。
高橋:わかりました。それじゃ、あとでフコンタクチェに欲しい本のリンクを送ってください。購入したら、連絡しますね。
ナスチャ:ありがとうございます。お手数おかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします

【会話例】

ダリヤ:高橋先生、今ちょっとよろしいでしょうか
高橋先生:はい、何でしょうか。
ダリヤ:来週のプライベートレッスンについてなんですが…。
高橋先生:どうしましたか?
ダリヤ:実は朝からアルバイトが入ってしまい、来週は都合が悪いんです…。
高橋先生:そうですか。それじゃ、いつ勉強しましょうか?
ダリヤ:もし先生がよろしければ、来週の日曜日の朝10時はいかがでしょうか
高橋先生:10時ですか?ちょっとその時間は都合が悪いので、9時はどうでしょうか。
ダリヤ:はい、大丈夫です!
高橋先生:わかりました。それじゃ、来週は日曜日の9時からプライベートレッスンをしましょう。
ダリヤ:ありがとうございます!それでは、申し訳ございませんが、どうぞよろしくお願いします。

授業のワンポイント

『会話に挑戦!中級前期からの日本語ロールプレイ』13課は「依頼」なんですが、間違えやすい「許可」(~させていただけませんか)と合わせて導入するとこの両者を区別できるようになります・

マリヤ:高橋先生、来月日本語弁論大会に参加しようと思っているんですが、一度私のスピーチを聞いていただけませんか
加藤:ええ、もちろんですよ。

⇒聞くのは「先生」

マリヤ:高橋先生、リスニングがよく聞こえなかったので、もう一度聞かていただけないでしょうか

⇒聞くのは「マリヤ」

ちなみに、「許可」は1『会話に挑戦!中級前期からの日本語ロールプレイ』では12課に、『みんなの日本語』なら第48課で許可を表す「~させていただけませんか」を勉強します

まとめ

いかがでしたか?今日は「依頼」というテーマでロールプレイの授業例をご紹介しました。

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