【書籍紹介】類似文型の使い分けなら『くらべてわかる初級日本語表現文型ドリル』

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先生、「となり」と「よこ」の違いは何ですか?

先生、「行ったとき」と「行くとき」の違いは何ですか?

学生からの突然の「〇〇VS●●」質問。みなさんはどう対応していますか?

意味の違いを例文を交えてすぐに説明できるのがもちろん最良ですが、毎回そういうわけにはいかず…。調べて後日回答する方法をとっている日本語教師も多いはず。たまにならいいですが、毎回だと学生からの信頼度も下がってしまいますよね。

初級前半なら、学習者からの質問は少ないかもしれませんが、初級後半になってくると、似たような文型がたくさん登場するのでそれらの違いを聞かれることがよくあります。新米だと急に質問されてドギマギしてしまうこともあると思います(経験済・笑)。

そうならないためにも、普段から似たような文型の違いを分析したり、参考書を読んで予め質問に答えられるように備えておくことは大切です。

そこでオススメなのが、本日ご紹介する『くらべてわかる初級日本語表現文型ドリル』です。

【書籍紹介】類似文型の使い分けなら『くらべてわかる初級日本語表現文型ドリル』

どんな本?

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初級で登場する文型表現の中から、「AあいだにB VS AあいだB」や「Aかもしれません VS Aと思います」など似たような文型表現を「〇〇VS●●」の形で55テーマ取り上げ、2つの文型項目のポイントを比べ、どこがどのように違うか、どんな時に使う解説がわかりやすく説明してあります。会話を中心にした例文と練習問題があるので、使い分けができるか確認もできます。

練習問題は1テーマにつき5問ほどあります。授業で使う場合は、先生が別に問題を作る必要が出てきますが、参考書としては多いほうだと思います。

なお、『くらべてわかる初級日本語表現文型ドリル』はAMAZONで試し読みができるので、気になる方は是非チェックしてみてください。

各テーマを2ページで構成

見開きの左ページに例題と説明、右ページに例文と練習問題という構成になっています。取り上げた項目を表で比較するなど、とても見やすく、ポイントが整理しやすいのが特徴。

まず最初に会話形式の例題が1問あり、どうしてその文型や表現を使ったほうが自然なのか考え、次に2つの文型や表現の違いについて表を使ってポイントを押さえて説明されています。学習者から質問が来た際の説明の切り口としても使えるので、教師の参考書としてかなりおすすめです。むしろ、必携とも言えるかもしれません(笑)

使ってみた感想

『くらべてわかる初級日本語表現文型ドリル』のように、2つの文型を比べている参考書はなかなかないので、私自身とても勉強になりました。教師の参考書としてはかなりおすすめですが、授業で使う場合は少し取り扱いに注意が必要です。というのも、解説は文章がほとんどで、しかも初級の学習者が理解できる語彙のレベルではないからです。使うなら、中級に入った後に初級の復習に使うといいかもしれません。もしくは、先生がうまくかみ砕いて説明ができれば初級でも使えると思います。

初級学習者に使う場合、私は例題、例文と練習問題を使い、解説の部分はロシア語か、もしくは学習者が理解できる語彙で説明するようにしてます。

最後に

本日紹介した『くらべてわかる初級日本語表現文型ドリル』は、経験の浅い日本語教師の方やこれから日本語教師を目指す方におすすめです。普段から似ている文型や表現の分析をすることももちろん大切ですが、参考書でいろいろな見方を勉強するのもとても面白いです。

ちなみに、こちらの「くらべてわかる」シリーズは中級編もあります。興味のある方は是非手に取ってみてくださいね。

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